もしあなたが、ダイエットのために「甘いもの禁止」を考えているなら・・・今すぐやめる方がいいです。
痩せる=あまいもの禁止
これって、ほぼ常識みたいになっていますよね。
人気のスポーツジムでのダイエットも、ほとんどは糖質オフの食事が必要。
もちろん、あまいものは厳禁です。
運動するとおなかがすきますが、糖質をとりたいだけとっていたら、いくらキツいトレーニングをしたところで痩せないからです。
糖質オフは、もともと炭水化物とか甘いものがそれほど好きでない人にとっては、意外にラクなようです。
問題は、もともと炭水化物や甘いものが大好きな人。
そのような人が「甘いもの禁止」を守るのは、かなり大変です。
甘い物好きな人が甘い物を禁止すると・・
僕は、12年以上のダイエットサポートの中で、
「甘い物はやめてください」
と指導したことは、ほとんどありません。
とくに、もともと甘いものが好きな人には、ぜったいに禁止しません。
「それって、逆じゃないの?」
と思われるかもしれませんが、それには理由があります。
僕が以前、体調をくずしたとき、東洋医学系の先生から厳しい食事指導を受けたことは、以前お話したことがあるかと思います。
そのとき、当然ながら、「甘い物は完全に禁止」となりました。
じつは僕、甘い物はそれほど大好き、というわけではありませんでした。
べつに、食べなくても平気。
ところが・・・
甘い物を禁止されたとたん、急に甘い物がやたらとほしくなったのです。
食べてはいけない、でも食べたい・・・・
つねに、甘いものの誘惑とのたたかいでした。
たまにどうしても菓子パンが食べたくて、少しだけ食べると・・・
「ああ!!食べちゃった、なんて意志が弱いんだろう・・・」
と自分を責めていました。
食事制限、食事療法生活は、意志の弱い自分とのたたかいの日々でした。
おそらく、ダイエットのために食事制限をしている多くの人が、あのころの僕と同じだと思います。
それだけつらい想いをして甘い物を禁止したのに、それだけ健康になれたか?というとそうでもなく、
逆にその後の反動でムチャクチャ甘いものがほしくなるという反動に苦しむことになったのです。
甘いものを禁止したら、禁止前よりかえって量が増えていた。
こんな皮肉な結果になりました。
甘いもの断ちに成功する人
一方で、僕が整体施術させていただいている70代のTさんは、主治医に「甘い物をやめてください」と言われてすんなりやめ、みるみる5キロ痩せました。
そもそもTさんは、甘い物がそれほど好きだったわけではなく、いただいたものを食べていたり、家にあるものを食べたりしていただけだったので、甘いものへの執着もなかったのです。
Tさんのようなタイプの方は、少ないですがいらっしゃいます。
大事なのは、あなた自身が「甘い物にまったく執着がないタイプ」なのか、「甘い物を断つのはそうとうな意志力が必要なタイプ」なのか?を知ること。
意志の力で食欲をコントロールすることは無理、と思ってください。
ある研究から、
「それほど好きでないものでも、禁止されるとよけいに食べたくなる」
という報告もありますので、僕はできるだけ特定の食べものを禁止するような指導をしないのです。
もちろん、有害な添加物を含むものなど、明らかに身体に悪いものは別。
健康にとってマイナスになるものは、容赦なくやめてもらいます。
甘いものを食べながら痩せる方法
では今回のさいごに、
「甘いものを食べながら痩せる方法」
について、お話します。
方法は、とってもシンプルです。
「できるかぎり質にこだわる」
ということ。
たとえば、ケーキだったら、安いもの、マーガリンやショートニング、ホイップクリームを使ったものではなく、
こだわったもの、高価なもの、その店で手作りしているもの、バターや生クリームを使ったものを選びます。
当然ですが、安いものほど、質も低下します。
値段が高いということは、それだけ手間やコストがかかっているということで、身体にも優しくなります。
質のよくない食べものは、大量生産され日持ちするもので、身体に負担がかかり、代謝に影響します。
そもそも健康に良くありません。
これは、甘いものにかぎらず、です。
甘いものを買うときは、かならず、表示をみてください。
安いものほど、添加物の使用も多いはずです。
僕自身、スーパーやコンビニで製品をチェックしますが、安心して食べられそうなものはごく一部。
安心して食べられるものを、よく選んでください。
食べものの質を見極められる知識をもってください。
自分の責任で、食べものをきちんと選んでください。
健康的に美しく痩せている人は、健康によい食べ方をマスターしている人です!
決して、厳しい食事制限で節制した日々を過ごしているわけではありません。
ということで、今回の結論。
甘いものを禁止するより、食べものの質にこだわろう!